過激な技や技術を極限まで突き詰めるエクストリームバイク

エクストリームバイクのエクストリーム(Extreme)とは、過激や極限といった意味です。
このことからもわかるように、エクストリームバイクとは、オートバイに乗ってアクロバティックなパフォーマンスを行うことをいいます。
普通に道路を走るのではなく、ジャンプをしたり、ウィリーをしたり、ライダーがタンクの上に乗ったり、後輪を上げて前輪だけでストップした状態にしたり……と、まるでサーカスやスタントのような技を次々に繰り出して、観客を楽しませてくれます。

つまり、過激な技や技術を極限まで突き詰めて披露するのが、エクストリームバイクなのです。

エクストリームバイクの華麗なトリック

エクストリームバイクで披露される技を、トリックと呼びます。
競技やショーなどではさまざまなトリックが披露されますが、大きく分類すると4つに分けられます。

第1が、ウィリーです。
これはオートバイの前輪を上げて、後輪だけで走るトリックです。

第2は、ストッピー。
ウィリーとは反対にオートバイの後輪を上げて、前輪だけで走る技をいいます。

第3は、バーンナウト。
これは、後ろのタイヤ空回しすることをいいます。

第4は、アクロバット。
上記のウィリー、ストッピー、バーンナウト以外の技のことをいいます。

もともとエクストリームバイクは、映画やテレビドラマなどのオートバイアクションのスタントから発生しました。

初めて競技としてコンペが行われたのは、1997年です。
ヨーロピアンスタントライディングチャンピオンシップ。
この大会のためにわずか8週間前に、エクストリームを始めた英国人のケビンカーマイケルが優勝を果たしました。

日本にエクストリームバイクが上陸したのは2000年です。
東京のお台場で行われたコアエクストリームサマーゲームスというイベントで、初めてエクストリームバイクが紹介されました。
このエクストリームバイクという言葉を使っているのは日本だけで、アメリカではスポーツバイクフリースタイル、ヨーロッパではストリートバイクフリースタイルと呼ばれています。

このイベントで来日したのが、ケビンカーマイケルとACファリスです。
ACファリスは1998年のヨーロピアンスタントライディングチャンピオンシップの優勝者です。
かれらの来日を機に、日本でもエクストリムバイクへの関心が徐々に高まってきます。
そして現在では、世界に進出する日本ライダーも増えており、国内でもさまざまなライダーが活躍しています。

エクストリームバイクの初期ではウィリー走行などが主流でした。
しかし近年ではトリックの技はより複雑化しており、難易度が高いものが増えています。
これからもエクストリームバイクの大会やイベントには目が離せません。