子供の頃に慣れ親しんだブランコ

子供の頃に公園で夢中になって遊んだ遊具といえばブランコ。
最初は大人に支えられながら乗っていたブランコも、成長するにつれて自分で乗れるようになり、漕ぐ高さもスピードもどんどん速くなっていきます。
そして最後は、高く上がったブランコからジャンプして地面に着地!
時間を忘れたブランコで遊んだ思い出をもつ人も多いのでしょうか。

大人になるとブランコの乗る機会もなくなりますが、幾つになってもブランコは魅力的な遊具です。
スタジオジブリの有名なアニメ・アルプスの少女ハイジ。
オープニングでハイジが乗っている巨大なブランコに憧れた人も多いはず。

大人の危険な遊戯・1,800メートル上空に作るブランコ

実際に、空を飛ぶような巨大なブランコを実現させたいと考えて、行動に起こした人もいます。
それがレッドブル・スカイダイビング・チームのメンバーでオーストリア人のマルコ・ヴァルテンシュピール氏です。
彼は同僚のゲオルグ・レットナー氏、マルコ・フルスト氏、ドミニク・ロイスマイアー氏と共同で、このプロジェクトを発足させます。

プロジェクトのコンセプトは、とにかく巨大なブランコを漕ぎたいというもの。
誰もが子供のころに憧れた、大きなブランコを高くまで恋で、そこからジャンプしたいという夢を実現しようというプロジェクトなのです。

そこでプロジェクトチームが考え出したのが、上空5,900フィート(約1,800メートル)に浮かべた2つの気球に、長さ125メートルのロープに取り付けたシートを設置した巨大なブランコ。
高さ1,800メートル、長さ125メートルのメガブランコに乗ろうというのです。

このプロジェクトを成功させるためには、さまざまな条件をクリアする必要がありました。
まず、風がない晴天であること。
ロープを安定させるために、2つの気球の間隔を常に一定に維持できるパイロットの技術、そして4人のメンバーの勇気です。

空高くに浮かんだ気球から飛び降り、ロープが伸び切ってピンと張ったときには、なんともいない加速感があったといいます。
天空高く揺れているブランコから、振り落とされる危険が常につきまといます。

何とも壮大な空中でのメガブランコ。
パラシュートで落下するベースジャンプや、ロイスマイアーが言うように、ベースジャンプとも航空機から飛び降りるスカイダイビングとは全く異なる、新たなスポーツの誕生といえるでしょう。

日本にもあるギネス級の巨大ブランコ

気球でのメガブランコだけでなく、巨大なブランコが設置されているところもあります。

現在、木造のブランコとして最高とギネスに認定されているのが、京都府福知山市にあるブランコです。
こちらは、高さ22.9メートル。

そして、このギネス認定を上回る高さ26メートルのブランコが、大分県竹田市にあります。

どちらも木造の素朴なブランコですが、まさにハイジの気分が味わえる、大きなブランコなのです。