【スポーツけん玉とは】
日本人なら一度は見たことがあり、やってみたこともある人が多いであろうけん玉。
いたって普通のけん玉がスポーツけん玉としてエクストリームスポーツとなっています。
普通のけん玉として遊ぶ、これだけでも楽しいのですが、競技化して新たな技が世界中で生まれてそれが発信されている時代です。
けん玉の技の正確さや派手さ、いかに多く成功させるかは、まさにスポーツのようです。

【けん玉の歴史】
日本の一般的なけん玉のように、木製の棒や玉やリングなどを紐で繋げて、振り上げて一方に乗せる、穴を突起物に入れるという遊具は昔から世界中に存在します。
日本でけん玉が遊ばれていたのではないかと思われる文献では江戸時代からで、酒の席での遊びでした。
明治時代から文部省より盃及び玉と紹介されてから、子どもたちが遊ぶものへと変化していきました。
1977年には「けん玉ルネッサンス」と呼ばれるほど爆発的に流行し、競技としてのけん玉もこの頃からが始まりです。
世界中にけん玉が認知されるようになったのは、動画投稿サイトYouTubeに投稿されたアメリカの若者のけん玉パフォーマンス。
ヒップホップの音楽に合わせて、様々なけん玉の技を披露する姿が多くの人に再生され、パフォーマンスとしてのKENDAMAが急速に世界中に知れ渡りました。
現在も世界中の子どもから大人までけん玉が遊ばれていて、けん玉ワールドカップが開催されるまで発展しました。

【けん玉の技】
けん玉の技がいくつあるのか正確な数字はわかっていませんが、日本けん玉協会百選委員会がけん玉の技の中から代表的なものを100選びました。
ジャグリングやフリップのような近年編み出された技の多くは入っておらず、伝承的なものを中心にまとめられています。
どんな人でもまずは基本の技、下に垂らした玉を引き上げて、大きな方の皿に乗せる「大皿」から始まります。
お皿に乗せる皿系、もしもしかめよの童謡に合わせてリズムよく遊んでいた名残のもしかめ系、玉をけんの上の不安定な場所に一定時間乗せる技の極意系など様々です。

けん玉ワールドカップでは、新たに生み出された技「トリック」がまとめられています。
「ダブルタップダブルジャグルとめけん」「居合かぶせ灯台~すくいけん」など基本的な技を踏襲しつつも、パフォーマンスが強めの技が紹介されています。
技を紹介する人は、大人から子ども、日本人から海外の方までと幅広く紹介しています。

【けん玉ワールドカップ】
けん玉ワールドカップは、けん玉の量産が始まり、けん玉発祥の地とされている広島県の廿日市市(はつかいちし)で開かれる大会です。
一般社団法人グローバルけん玉ネットワーク(GLOKEN)と廿日市市が準備を進め、2014年に第一回大会が開かれました。
日本だけでなく、世界中からけん玉の技に自信がある人達が一斉に廿日市市に集まります。
けん玉ワールドカップ廿日市トリックリストがGLOKENの公式サイトに用意されており、挑戦する人たちは本番まで課題となる技を磨きます。
技の難易度がレベル1から12まで設定されていて、難易度が高いほど獲得点数が高いです。
子どもから大人まで比較的安全に遊ぶことができるエクストリームスポーツではないでしょうか。