氷上で楽しむエクストリームスポーツ「アイスクロス」

近年急激に注目が高まっている「アイスクロス」は、アイスホッケーのプロテクターをつけ、氷上の特設コースを勢いよく滑り下りてくるスケート競技で、エクストリームスポーツの1つです。
ダウンヒルスキーやアイスホッケー、スノーボードクロスなど、様々な競技の要素が組み合わさった着順を競い合うレース競技となります。
ルールは非常に単純で、選手4名が同時スタートし、ゴールした上位2名までが勝ち抜き次へ進むことができるというものです。

大きな高低差と斜度のある氷の特設コースの全長は最大で700m、ヘアピンカーブや直角コーナー、こぶがいくつもかさなるアップダウン、さらにはジャンプスポットなど障害物も超えていかなければいけません。
最高時速はなんと80km、転倒やクラッシュも当然起こりますので、ゴールするまで結果がわからないスリリングなスポーツです。

ダイナミックな選手目線のライブ映像も楽しめる

アイスクロスの歴史は20年ほど、始まりは2000年でスウェーデン発祥と言われています。
世界大会の初開催は2001年のRed Bull Crashed Iceで、2007年には大会がシリーズ化、日本開催ではRed Bull Ice Cross World Championshipに名前を変えて、着々とアイスクロス人口を増やし進化を遂げてきています。

氷上の競技と聞くと華麗なイメージがありますが、アイスクロスに関しては、なかなかの格闘技系スポーツです。
選手同士の接触、転倒など頻発しますので、選手達はアイスホッケーのような防護用のプロテクターとヘルメットを着けて競技に挑みます。
ゴール直前で選手が転倒して逆転ゴールを決めるという展開も十分可能性がありますので、一時たりとも目が離せないスケートバトルなのです。

なお、現代らしい競技といえるのが、選手のヘルメットにカメラが装着されている点です。
このカメラによってダイナミックな映像がライブで楽しめますので、見ているだけで自分が参加しているかのような疑似体験ができます。

スリリングなレース展開が魅力!今後の日本選手に期待

アイスクロスで装着するスケート靴のエッジはアイスホッケー仕様に近く、スピードが出せることと小回りがききやすいことがポイントです。
ブレードの形状はアイスホッケーより若干大きめで、スピードスケートのように氷に接するところは水平にできています。

スケート競技としてはまだ新しい競技に入るアイスクロスは、選手層も若手が多いのが特徴です。
アメリカやカナダ選手が多いなか、日本選手はまだまだ上位へ進出するまでいきませんが、今後に大きな期待ができます。