【セーリングの歴史は長い】
セーリングの歴史は古く、1900年の第2回オリンピックパリ大会から実施されている競技です。
1996年アトランタ大会までは「ヨット」の呼称、2000年シドニー大会から現在の「セーリング」が競技名となっています。
2007年からはエクストリームセーリングシリーズが始まり、国際ヨット連盟の4大レースの一つとなっています。
エクストリームセーリングシリーズに参加するヨットの最高時速は75キロにもなり、海上のF1と呼ばれるほどです。
セーリングは風によって生ずる揚力で水上を進むので、エンジンを使わなくてもこのようなスピードが出せます。
自然との戦いでもあるので、雲を見て風を読む、海の波のクセを掴むという、スピードを出すための駆け引きが行われます。
しかし、そのスピードによりクラッシュしたり転覆したりという事態もあります。

【転覆などの危険性】
セーリングはヨットに3名乗り込み、海上に設置されたブイを決められた順に回るコースとなっていて、その順位を競います。
風の読みとレース相手とのポジション争いが鍵になります。
レースで気をつけたいのがヨットの転覆です。
転覆することでボートの下に閉じ込められる可能性もあるからです。
特に激しい競技中は息も切らすほど呼吸をしているので、そこに水が入ってくると冷静な判断ができなくなります。
傾いたヨットが転覆しないよう、体をヨットの外に出して体重をかけるハイクアウトという技術は見ごたえがありますがかなりスリルがあります。

【2007年から始まったエクストリームセーリングシリーズ】
エクストリームセーリングシリーズは2007年にOCスポーツが主催者となって行っていました。
世界中からヨットの選手、オリンピックメダリスト、世界記録保持者などが集まった、グローバルなセーリングイベントです。
最初の優勝者は、イギリスのロブ・グリーンハルジュがバシリカの指揮下で最初のシリーズを獲得しました。
2011年に中国で行われたエクストリームセーリングシリーズは、大規模な衝突や4隻のヨットの転覆、1隻のヨットのマストが破損するなど様々なアクシデントが発生しました。

2007年から始まったエクストリームセーリングシリーズは、OCスポーツが財政的な状況を理由に2019年に終了しました。
シリーズは終了してしまいましたが、セーリングの選手にとって大切なシリーズであったことは間違いありません。

【これからのエクストリームセーリング】
競技としてのエクストリームセーリングは終了してしまいましたが、エクストリームセーリングのような技術で個人的に走らせることはできます。
もしかしたら将来復活するかもしれません。
その未来を信じてセーリングの技術の腕を磨くのも楽しいでしょう。