カヌーとは異なる競技

カヤックという言葉を聞いたことがある人は多いと思いますが、これはカヌーとは少々異なるスポーツとも言われています。
カヌーはボートの上部があいているのですが、カヤックの場合には上部がクローズされているので、その違いによって名称も使い分けられているものの、どちらも川下りなどをボートで行う競技です。
また、カヤックをカヌーの一種という扱いにしているケースもありますので、そのあたりは個人次第です。
本記事では別のものと考え、ご説明をしています。

カヤックの歴史

カヤックはもともと、アラスカとロシアの海峡に跨るアリューシャン列島に暮らす原住民が狩猟や運搬を目的に使用・造船していたボートです。
カヌーと違い、寒冷な海でも安心して操船できるように上部デッキを塞ぎコクピットの中に下半身を固定する形状のボートのことを指しています。
クローズデッキであることから浮力が高いのが特徴で、地域によって運搬用に積載量に優れたタイプや狩猟用の機動性に優れたものなど、バリエーションがあることでも知られています。
現在、作られている基本の形はこの中でもグリーンランドの周辺で用いられていた狩猟用のカヤックです。
このタイプは、軽量で持ち運びやすく、機動性が高いために初心者の人でも扱いやすいという特徴があります。

現在では、推進装置のついたボートの開発が行われたことから、獣皮や骨を利用して作られてきたカヤックは一部の原住民をのぞいて使用されることがなくなりました。
同時に、様々な研究者によって構造が研究され、その優れた安定性や機動性が明らかになったことで、マリンスポーツやレジャー目的に近代的な素材を用いてカヤックが作られるようになりました。
現在は、川の激流下りなどを目的に使用されることが一般的であり、もともとのスタイルである海で使うタイプのカヤックはシーカヤックと呼称しています。

趣味としてのボート

最近はカヤックを趣味としてのボートとして捉えられ、スポーツのために使用しているものとなっていますが、そもそもは生活にとって欠かせないアイテムだったのです。
激流の中をくだっていく際などにはかなりのテクニックも必要となりますが、慣れてしまうと体の一部のように扱うことができますので、そのような状況になるまでがんばってみてください。

また、カヤックは足を前に伸ばす形で乗りますので、ほとんど足は固定されています。
最初こそ慣れずにまっすぐ進むことさえ難しいという場合もあるかもしれませんが、それも最初のうちだけですから安心してなれることを目指してみてください。

ボート競技は多種多様なものがあり、マリンスポーツにも様々なものがありますが、これから何かをはじめたいということであれば、この競技を選んでみてはどうでしょうか。