ダブルダッチについて

ダブルダッチは縄跳びの一種であり、2つのロープを使用して跳びます。
3人以上で行い、2人が向かい合ってロープを持って回し、そのロープを残りの人が跳びます。
跳ぶときは色々な技を交えて跳び、体力が付くとともに集中力も自然とついていくスポーツです。

今から300年以上も前に、アメリカに入植したオランダ人によって初めて持ち込まれた縄跳びです。
ダブルダッチという言葉は、オランダで複雑でおかしなことをしたときにいう言葉であり、イギリス人によって命名されます。

狭い路地でも2本のロープがあれば跳ぶことが出来るので、当時は子供の間に広まっていきますが、交通量が多くなると次第に廃れていきます。
1973年になると、警察官がダブルダッチで遊ぶ子供をヒントに、スラム街の少年少女の非行を防ぐために、ルールを作りスポーツとして広めていきます。
翌年には第1回ダブルダッチトーナメントが行われ、現在ではアメリカで人気のスポーツになっています。
日本では1996年にダブルダッチ協会が設立され、正式なスポーツとして広められています。

競技

競技にはいくつかあり、計3人で行うシングルスと、計4人で行うダブルスがあります。

・規定競技
定められた時間内で競技を行い、優雅さや正確さなどを判定の基準とし、ダブルスの場合は2人が同時に競技し、2人の呼吸も判定材料となります。
シングルスは25秒、ダブルスは35秒です。

・スピード競技
2分間の間で如何に跳ぶ回数をこなすことができるかを競い、ジャンパーの左足が床に付いた回数を数えます。
シングルスは419回、ダブルスは421回が世界記録になっています。
またダブルスの時は2人同時に跳びます。

・フリースタイル
1分間の間にチームで独自の競技を行い、テクニックやチームワークやオリジナリティなどが採点されます。
演技中にはロープを回すターナーと跳ぶジャンパーの交代が可能です。

・フュージョン
フリースタイルに音楽を取り入れて行う競技であり、3分以内にチームで独自の演技をします。
メンバーは無制限であり、こちらもターナーとジャンパーは交代可能です。

すでに長い歴史のあるダブルダッチは世界大会も毎年行われており、日夜世界記録更新を目指して参加者が集います。
日本にも浸透しているスポーツであり、世界大会に日本チームが参加することも珍しくなく、大学でも専用のサークルもあります。

競技として行われることも多いですが、それ以上に今や演劇として魅せるスポーツとなり、競うのではなく、演技を見せるようなチームもあり、テレビ番組などで披露する時もあります。
ただ跳ぶだけでなく、飛び方などを魅せることが出来るので、演技としても十分に楽しめるスポーツです。