ウイングスーツについて

ウイングスーツは空のスポーツであり、専用のスーツを着て空を滑空するスポーツです。
そのスーツを着ると、ムササビのように羽を広げることが出来、羽が小さいので飛行機のように長時間飛ぶことは出来ませんが、高いところから地上目指して少しの時間滑空することは出来ます。

スカイダイビングと違い、高いがけの上や橋の上から飛び降りて滑空し、羽の動きで上昇や下降を行い、次第に地上へと近づいていきます。
地上へ降りるときは、スカイダイビングのようにパラシュートを開いて着地し、着地するとすぐにパラシュートを畳んで、次のジャンプに備えます。
スカイダイビングと違い、自分の体を使って上昇や下降などが出来ますので、まさしく飛んでいるという感覚を得られ、ウイングスーツでのジャンプに魅了された人も多いです。

ただし危険も多いのでウイングスーツを着る前には、およそ150回のスカイダイビングが必要とされています。
その後は専門のコーチに習うか、アメリカなら初心者コースを受講できます。
橋など比較的安全なところから行い、上級者となると崖と崖の間などを滑空する人もいます。

危険も多い

ウイングスーツでのダイビングは、スカイダイビングよりも危険が多く、それは多くの障害物がある場所を飛ぶというのが一つの原因であり、狭い場所を飛ぶと誤ってぶつかる人もいます。
とても速いスピードで飛んでいますので、一度障害物にぶつかるとそれで終わりであり、助かる確率は低いです。
崖や山肌にぶつかる以外に、橋にぶつかることもあり、橋だとミンチになります。
パラシュートが開かずに地面に叩きつけられることもあります。

また危険を高める要因として目測を誤ることもあり、障害物への距離を誤った場合、また強風などによって予定の場所よりも外れたり、流されたりして障害物にぶつかることもあります。
ある地域では毎年多くのジャンパーがウイングスーツを着て飛びますが、年間2~3名の死亡者が出ています。

魅了された人々

危険なスポーツですが、それに魅了され週末はほとんどジャンプに費やすという上級者もおり、新たな感動を求めて日夜ジャンプしています。
そしてウイングスーツは今やヨーロッパでは人気があり、毎週新たなジャンプスポットがオープンする程です。

特にウイングスーツが活発な地域がスイスであり、毎年1万5千人以上がジャンプに訪れます。
ジャンプが出来るのは4月から9月の間であり、有名なジャンパーも訪れ、今やウイングスーツでのジャンプの聖地ともなっています。

ジャンプを行うなら、高い場所ともう一つ必要なのは安定した天候であり、スイスにはこの2つをクリアした場所も多く、そのためにジャンプに適した場所となっています。